9月号 未来に向けて・クルマと教育

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ページID 1015721  更新日 令和4年1月14日 印刷 

クルマ産業の変革期

 20世紀に始まった自動車の普及は、大気汚染や地球温暖化など環境に深刻な影響をもたらしています。そのため、ガソリンなど石油を原料とする燃料から、電気などクリーンなエネルギーへ転換する動きが加速しています。さらに、自動車の変革は運転の分野にも広がっています。安全な走行を目指し、人の運転から機械による自動運転へ転換しようとする動きです。

 この動きには、自動車メーカーはもちろん、グーグル社やアップル社などのIT企業も参入しています。「IoT(Internet of Things)=モノのインターネット」と呼ばれる技術により、全てのモノがインターネットにつながる時代が来ると予想されています。こうした技術により、自動車同士、街角のセンサーやカメラなどと相互に情報のやりとりを行い、安全に目的地まで自動運転することも可能となるそうです。自動車が移動手段としての「機械」というより「電子製品」と同じ位置づけとなり、皆さんの生活が大きく変わる日もそれほど遠くないかもしれません。

一宮市での実験

 愛知県は、国の「自動走行実証プロジェクト」の地域に指定されました。これを受けて県ではさまざまな取り組みを行っていますが、この8月から一宮市も実験走行の場として光明寺公園内の道路を提供し、このプロジェクトに協力しています。さらに、実験走行を前にして、小学生の皆さんを対象に、未来のクルマの可能性を学ぶ学習会を開催したところです。このプロジェクトはこれからも続きますので、機会があれば、中学生をはじめ幅広い年代の皆さんも参加できるような企画も実施したいと考えています。

実験走行に使用されるクルマの写真
▲実験走行に使用されるクルマ

実験走行のルート図

教育も未来志向で

 教育の場も変わりつつあります。一宮市では、今年度から小学校2校と中学校1校をモデル校に指定し、コンピュータの動く仕組みを学ぶなどのプログラミング教育を行っています。デジタル化が進む時代に対応できる、論理的な思考力を育てることを目的としています。

 中でも末広小学校は、文部科学省から情報教育の研究校(IE-school)の委嘱を受け、指導計画の作成などに協力しています。全国で委嘱を受けた16校は、国立や私立の学校が多くなっていますが、地域に根ざした公立ならではの視点からの取り組みを期待しています。

 8月1日に公表された次期の学習指導要領の骨子には、2020年に小学校でプログラミング教育を必須化することが示されました。一宮市のモデル校3校で取り組み始めた実践が、今後、全国で行われるプログラミング教育の推進にも役立つと、大いに期待しています。

プログラミング教育の様子の写真
▲プログラミング教育の様子

やっぱり「人」です

 技術は想像を超える速度で進歩しています。でも、人の役に立つように実用化されるためには、事故があった場合の責任をどうするかなど、法学や文科系の英知も必要ですし、みんなが納得する社会的な合意が欠かせません。

 一宮市としても、未来に向けて技術の進歩への協力と、それらを「使いこなす」ことができる人材(ふりまわされるのでなく)の育成に力を入れていきたいと思います。

 

「2016(平成28)年9月号 広報一宮」 掲載
※記事中の内容・数値などは掲載時点のものです。

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