しつけと体罰

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ページID 1033421  更新日 令和4年1月14日 印刷 

しつけと体罰は何が違うのか

しつけと体罰

こんなことをしていませんか。
  • 言葉で3回注意したが、言うことを聞かないので頬を叩いた。
  • 大切なものにいたずらをしたので、長時間正座をさせた。
  • 友だちを殴ってケガをさせたので、同じように子どもを殴った。
  • 他人のものを取ったので、お尻を叩いた。
  • 宿題をしなかったので、夕ご飯を与えなかった。
  • 掃除をしないので、雑巾を顔に押し付けた。

これらは全て体罰です。

 親がしつけのためだと思っても、身体に、何らかの苦痛を引き起こし、又は不快感を意図的にもたらす行為(罰)である場合は、どんなに軽いものであっても体罰に該当し、法律で禁止されます。

 ただし、以下ののような、罰を与えることを目的としない子どもを保護するための行為や、第三者に被害を及ぼすような行為を制止する行為等は、体罰に該当しません。

  • 道に飛び出しそうな子どもの手をつかむ。
  • 他の子どもに暴力を振るうのを制止する。 など
しつけとは

 しつけとは、子どもの人格や才能等を伸ばし、社会において自律した生活を送れるようにすること等の目的から、子どもをサポートして社会性を育む行為です。子どもにしつけをするときには、子どもの発達しつつある能力に合う方法で行う必要があり、体罰で押さえつけるしつけは、この目的に合うものではなく、許されません。

なぜ体罰をしてはいけないのか

体罰等が子どもに与える悪影響

 体罰等が子どもの成長・発達に悪影響を与えることは科学的にも明らかになっており、体罰等が繰り返されると、心身に様々な悪影響が生じる可能性があることが報告されています。
 例えば、親から体罰を受けていた子どもは、全く受けていなかった子どもに比べ、以下のような行動問題のリスクが高まります。

体罰によってリスクが高くなる行動問題

  • 落ち着いて話を聞けない
  • 約束を守れない
  • 一つのことに集中できない
  • 我慢ができない
  • 感情をうまく表せない
  • 集団で行動できない

 虐待や体罰、暴言を受けた体験がトラウマ(心的外傷)となって、心身にダメージを引き起こし、その後の子どもの成長・発達に悪影響を与えます。
 一方で、その後の適切な関わりや周囲の人々の支援により、悪影響を回復し、あるいは課題を乗り越えて成長することも報告されています。社会全体で子どもが安心できる環境を整え、早期に必要なケアを行うことが重要といえます。

体罰等によらない子育てのために

具体的な工夫のポイント

  • 子どもの気持ちや考えに耳を傾けましょう
     子どもと考えや意見が異なっていたとしても、まずは子どもの考えや意見を聴いた上で、自分は違う考えを持っていることを伝えましょう。子どもに問いかけをしたり、相談をしながら、どうしたらよいかを一緒に考えましょう。
  • 「言うことを聞かない」にもいろいろあります
     子どもの「言うことを聞かない」にも様々な理由が考えられます。それに対する保護者の対応も一つではなく、理由によって、対応方法を考えましょう。
  • 子どもの成長・発達によっても異なることがあります
     それぞれの子どもによって成長・発達の状況にも差があり、できることとできないことがあると理解し、そのばらつきによって子ども自身が困難を抱えているときは、それに応じたケアが必要となります。
  • 子どもの状況に応じて、身の周りの環境を整えてみましょう
     子どもに触られたくないものは届かない場所にしまうなど、子どもを叱らないでよい環境づくりを心がけましょう。
  • 注意の方向を変えたり、子どものやる気に働きかけてみましょう
     子どもは気持ちを切り替えることが難しいこともあります。待つことで子どもの気持ちや行動が変化するかもしれません。散歩に出かけるなど、場面を切り替えることで注意の方向を変えてみてもいいでしょう。
     課題に取り組むことが難しい場合などには、子どもが好きなことや楽しく取り組めることなど、子どものやる気が増す方法を意識してみましょう。
  • 肯定文でわかりやすく、時には一緒に、お手本に
     子どもに伝えるときは、大声で怒鳴るよりも、「ここでは歩いてね」のように、肯定文で具体的に、近づいて、落ち着いた声で伝えると、伝わりやすくなります。
     子どもは大人の姿からいろいろなことを学びます。一緒におもちゃを片づけることで、やり方を示したり教えたりすることもできます。「こんにちは」、「ありがとう」といった挨拶も、大人が日頃から意識することで、子どもも自然に覚えていきやすくなります。
  • 良いこと、できていることを具体的に褒めましょう
     日常生活の中で、子どもの良い態度や行動を褒めることで、自己肯定感が育まれ、その態度や行動が増えることにつながります。また、結果だけではなく、頑張りを認めることや、今できていることに注目して褒めることも大切です。
     子どもの態度や行動を褒めるときは、何が良いのかを具体的に褒めると、より伝わりやすくなります。すぐに褒めるのが一番効果的ですが、寝る前など、落ち着いたタイミングでも大丈夫です。

子育てはいろいろな人の力と共に

 子育てに対して否定的な感情が生じたときは、まずはその気持ちに気付き、認めることが大切です。そして、その原因が子どものことなのか、自分の体調や忙しさなどが関わっているのかを振り返ってみると、気持ちが少し落ち着くかもしれません。
 時には、保護者自身が休むことも大切です。

 子どもと関わる中で、いろいろな工夫をしても上手くいかないときは、周囲の力を借りることも検討してください。子育ての大変さを保護者だけで抱えるのではなく、困ったことがあれば、周囲の親族や地域住民、NPOや自治体の相談窓口へご連絡ください。

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