平成25年度愛知県一宮市当初予算のあらまし

1．予算編成の基本方針

　平成25年1月の内閣府の月例経済報告では、「景気は、弱い動きとなっているが、一部に下げ止まりの兆しも見られる。先行きについては、当面は弱さが残るものの、輸出環境の改善や経済対策の効果などを背景に、再び景気回復へ向かうことが期待される。ただし、海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、雇用・所得環境の先行き、デフレの影響等にも注意が必要である。」として、先行きの不透明さを示唆しています。本市の経済状況は、新たに進出した企業はあったものの、地場産業が長期低迷しており、財政状況が大きく好転することを見込むことは難しい状況にあります。
　こうした状況における、平成25年度の本市の当初予算につきまして、歳入のうち、自主財源の根幹である市税については、家屋の新増築による固定資産税の増や、法人実効税率の引下げに伴う「たばこ税の県と市の配分見直し」による増などにより1.4%の増となっています。歳入全体では、i－ビルの完成やリサイクルセンター建設費の減などにより国庫支出金や合併特例債が減となる一方、新庁舎建設がピークを迎えることによる基金繰入金や上下水道負担金の増により0.5％の増加となっています。
　一方、歳出面では、新庁舎建設費が大幅に増となるものの、i－ビルの完成やリサイクルセンター建設費の減などにより投資的経費が減となる一方、自立支援給付等事業などに係る扶助費や企業立地奨励金、子宮頸がんワクチン・ヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチンの3つの予防接種委託料などの増により0.5％の増加となっています。

2．予算規模

一般会計予算額

1,052億1,500万円

前年当初比率：プラス0.5％ 金額：プラス5億円余

全会計予算額

2,308億6,950万2千円

前年当初比率：マイナス0.5％ 金額：マイナス11億1千万円余

3．主な事業、特色ある事業　(カッコ内の数字は事業費　単位：千円)

（注）太字は投資的事業

（1）健やかでいきいきと暮らせるまちづくり（安心）

• (新)自立支援医療(育成医療)費（10,571）
  　身体障害を除去又は軽減する治療により、確実な効果が期待できる方に対して医療費(口蓋裂の歯科矯正等)と補装具費を給付する（18歳未満が対象）。　（平成25年4月から県から権限移譲）
• (新)基幹相談支援センター設置関係経費（17,176）
  　思いやり会館内に基幹相談支援センターを設置し、サービス等利用計画のチェック、困難事例の検討・指導を行うほか、障害者虐待にも対応する。
• (新)軽度・中等度難聴児補聴器給付費（4,110）
  　身体障害者認定基準に達しない軽度・中等度難聴児に対して、補聴器購入等の助成を行う。（利用者負担原則1割）購入：30件、修理：60件
• 神山第2・末広第2児童クラブ建替事業関係経費（7,570）
  　老朽化した神山第2・末広第2児童クラブの建物を解体し、新築の建物の賃借により児童クラブを実施する。　（平成26年2月から）
• (新)養育医療給付事業関係経費（29,408）
  　未熟児の養育医療費を給付する。　（平成25年4月から県から権限移譲）
• (改)予防接種関連事業（566,602）
  　子宮頸がんワクチン・ヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチン接種を全額公費負担する。
• (臨)地域包括支援センター設置関係経費（6,356）
  　宮西、貴船、大志連区を対象とする地域包括支援センターの運営事業者を公募し、平成26年1月に開設する。　（6カ所から7カ所）

（2）自然と共生する快適なまちづくり（安全）

• (臨)第2次環境基本計画策定事業関係経費（2,228）
  　現在の環境基本計画が平成25年度で終了となるため、新たに第2次環境基本計画を策定する。
• (新)小型家電回収事業関係経費（1,425）
  　家庭用小型家電機器を回収し、レアメタルや貴金属の再資源化を図る。市内10カ所ほどに回収ボックスを設置し、拠点回収を行う。
• 準用河川改良工事請負費（122,000）
  　千間堀川　L＝120メートル、川崎川　L＝35メートル
• 流域貯留施設築造工事請負費（93,000）
  　浅井中小学校　貯留面積　0.79ヘクタール、貯留量　1,110立方メートル
• 伝法寺地区調整池新設工事請負費（247,000）
  　調整池用地面積　21,966平方メートル、貯留量　42,300立方メートル
• 起分団庁舎建設事業（44,657）
  　起字西茜屋地内に起分団庁舎を移転改築する。起字西茜屋地内　鉄骨造　平家建　約72.9平方メートル

（3）たくましい産業が躍動するまちづくり（元気）

• 新規就農総合支援事業補助金（7,500）
  　青年の就農意欲の喚起と就農後の定着を図る。
• (臨)プレミアム商品券発行事業交付金（30,000）
  　商工会議所、商工会と連携し、プレミアム商品券を発行して地域経済の活性化を図る。
• (新)チンドン祭負担金（5,000）
  　開催日：5月26日（日曜日）・10月20日（日曜日）予定

（4）個性をはぐくむ教育・文化のまちづくり（個性）

• 校舎等大規模改造事業（177,400）
  　校舎改修工事：西成小学校、瀬部小学校、今伊勢中学校
• (改)特別支援協力員賃金（80,439）
  　通常の学級における発達障害などの障害のある児童生徒に対して、学習や生活等の補助的な支援を行う。協力員を増員し、今年度から小中学校の実情に応じた配置ができるよう弾力的運用を行う。特別支援協力員　57人から63人へ
• (改)中学生海外派遣旅費補助金（11,215）
  　派遣先を友好都市であるトレビーゾ市のあるイタリア共和国に変更する。対象者：中学2・3年生　19人（市立中学校推薦　19人）、引率教員等　5人
• 千秋公民館改築工事請負費（328,000）
  　（平成25・26年度継続事業　総額389,000）
• 墨会館耐震改修事業（250,000）
  　墨会館耐震改修工事監理委託料　10,000　（平成25・26年度継続事業　総額15,600）
  　墨会館耐震改修工事請負費　240,000　（平成25・26年度継続事業　総額419,000）
• 萩原公民館耐震補強工事請負費（36,600）
• (仮称)尾西北部地区公民館建設工事請負費（15,000）
  　（平成25・26年度継続事業　総額375,000）
• (臨)子ども読書のまち宣言事業（511）
  　子どもの読書活動を積極的に推進するため、「子ども読書のまち」の宣言を行う。また、関連の講演会を開催する。
• 常設展示リニューアル業務委託料（博物館）（10,000）
  　（平成25・26年度継続事業　総額273,000）
• 博物館エレベーター・喫茶室設置事業（8,200）
  　博物館エレベーター・喫茶室設置工事監理委託料　1,700　（平成25・26年度継続事業　総額5,100）
  　博物館エレベーター・喫茶室設置工事請負費　6,500　（平成25・26年度継続事業　総額64,500）
• 三岸節子作品購入費（14,500）
  　2点を購入する。
• 尾西運動場改修工事請負費（50,000）
  　（平成25・26年度継続事業　総額325,000）

（5）活発な交流が生まれる魅力あるまちづくり（交流）

• 新一宮尾西線道路改築事業関連経費（186,400）
  　東五城地内外　L＝850メートル　W＝16メートル
• 木曽川玉野線道路改築事業（531,916）
  　起地内　L＝310メートル　W＝16メートル
• 神山高井線道路改築事業（68,000）
  　住吉2丁目地内外　L＝400メートル　W＝11メートル
• 光明寺二ツ屋線道路改築事業（30,000）
  　木曽川町玉ノ井地内外　L＝240メートル　W＝12メートル

（6）市民と行政の協働が織りなすまちづくり（協働）

• 地域づくり協議会交付金（61,043）
  　地域住民による自主的な地域活動の推進を図るため、地域づくり協議会へ交付金を支給する。
  　浅井町・葉栗・貴船・朝日・起連区において地域づくり協議会が新設された。（平成25年度は、合わせて14団体が対象となる。）
• (新)地域づくり協議会提案事業交付金（2,179）
  　設立認定から4年を経過した協議会が、一時的に事業費を投下することで、より効果が見込める事業に対して交付する。
  　対象：西成連区地域づくり協議会

（7）分権時代に生きる自立したまちづくり（自立）

• 新庁舎建設事業の推進（6,102,660）
  　新庁舎建設工事監理委託料：69,000　（平成23～27年度継続事業　総額199,500）
  　新庁舎(第1期)建設工事請負費：6,033,660　（平成23～27年度継続事業　総額10,202,385）
• 尾西庁舎東館改修・西館北館解体工事等実施設計業務委託料（15,624）
  　平成26年度施工予定
• 木曽川庁舎改修・耐震補強工事実施設計業務委託料（31,245）
  　平成26年度施工予定