平成20年度第2回 尾西地域審議会会議録

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ページID 1004413  更新日 2022年1月14日 印刷 

日時
平成20年10月27日(月曜日)午前10時~午前10時55分
場所
尾西庁舎西館2階 特別会議室
出席者
委員:9名
行政側:市長、地域ふれあい課長
事務局:尾西事務所長、総務管理課長、同副主監、同主査、同書記
欠席
委員:1名(祖父江委員)

(午前9時58分開会)
【尾西事務所長】
おはようございます。本日は大変お忙しい中、ご出席いただきましてありがとうございます。まだ定刻前でございますけども、只今から第2回尾西地域の審議会を開催させていただきます。なお、本日は祖父江委員様から、急きょ欠席という連絡が入りましたのでご報告します。
それでは、最初に市民憲章の唱和からお願いします。吉田会長の唱和のもとに、お願いしたいと思います。

【吉田会長】
それでは、市民憲章の唱和を行います。私が、前文のみ読み上げますので、本文のみご唱和をお願いいたします。
(市民憲章唱和)

【尾西事務所長】
ありがとうございました。それでは、本日の地域審議会の議題に沿って、これから進めて参りたいと思います。初めに、谷市長よりご挨拶を申し上げますのでよろしくお願いします。

【市長】
おはようございます。今日は大変お忙しい中、地域審議会にご出席賜りまして、誠にありがとうございました。昨日、一昨日とびさいまつりが行われました。小雨が降りましたので、規模や出足も大変心配しておりましたが、多数の市民の方にご参加いただいて、盛大にとり行うことができました。ありがたく、嬉しく思っているところでございます。
今日、またいろいろとご報告申し上げる訳でございますが、先回ご報告を申し上げました尾西市民病院の件でございますけれども、先般、公開プレゼンテーションということで、二つの医療法人から市民の皆様の前でプレゼンテーションを行っていただきました。その後、選定委員会の中で、さらに経営状況等も含めたプレゼンテーションをしていただきまして、杏嶺会という一宮市の医療法人に決定させていただきました。今、いろいろと準備を進めているところでございまして、来年の4月からは民間医療法人で運営をしていくという運びになると思っております。
いろいろとご心配をいただいております。ごもっともなことだと思っておりますけれども、法人の方でもしっかりと覚悟を決めて準備を進めていただいております。不誠実な体制で住民の皆様方にご迷惑をかけない形で、継承していってくれるものと信じている訳でございます。これからいろいろと相談をし、また監督をしながら、きちんと引渡しに向けて進めてまいりますので、また何かお気付きの点がございましたら、早めにおっしゃっていただければありがたいと思います。よろしくお願い申し上げます。今日は宜しくご検討いただけますようにお願いいたします。

【尾西事務所長】
続きまして吉田会長からご挨拶をお願いいたします。

【吉田会長】
皆さん、おはようございます。月日の経つのも早いもので、今年も2カ月と少しになりました。今日は、第2回の尾西地域審議会を開催いたしましたところ、委員の皆様方には何かとお忙しいところ、10人の内9人の方に出席していただきました。ありがとうございます。
ご案内のとおり、本日の地域審議会は9月の定例市議会の報告等について、2番目としまして新市建設計画の県土木事業についての2つを議題として進めてまいります。よろしくご審議の程お願いいたします。

【尾西事務所長】
ありがとうございました。それでは、早速でございますけれど、議題の(1)の9月定例市議会の報告等についてご説明させていただきます。今日は資料を準備してございませんので、口頭でご説明させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。なお、9月議会につきましては、11月1日号の広報、すでに皆様方に届いているかと思いますけれども、そちらに詳細が載ってございますので重複しますけれども、口頭でご説明させていただきます。
会期は、9月の2日から29日まで行いました。主な内容といたしましては、一般会計の補正額といたしまして29億6383万3千円ということでございまして、総額927億5千万円程になるということでございます。具体的な内容を簡単にご説明申し上げます。
まず、民生費の関係でございまして、こちらは障害者の援護費の関係で3560万円ほどでございます。それから、私立保育園の補助金ということで、耐震診断や修繕ということで760万円程の私立保育園への補助金が認められました。あと、土木費関係で申し上げますと、生活関連土木費というのがございます。こちらは、地域の皆様方、いわゆる町会長さんの方から市に要望をいただくものでございまして、側溝修繕や舗装修繕など、こういった工事として7億3880万円の予算が認められたということでございます。
それから、耐震改修の補助金でございまして、民間木造住宅簡易耐震改修補助金ということで、150万円でございます。こちらは、新たに設けた補助制度で、65歳以上の高齢者の方が住む昭和56年以前に着工された木造住宅が対象となります。詳しく申し上げますと、市の無料耐震診断で評点0.7未満と判定された住宅を評点 0.7以上にする工事で、補助限度額は30万円でございます。従来は評点1.0以上にしないと補助対象になりませんでしたが、0.7以上でも補助が出るということでございまして、65歳以上のお住まいの方にはこういった制度もつくられたということでございます。
その他としまして、特別会計への繰出金ということで8億7400万円程でございます。こちらは、市民病院等への資金不足に対応いたすものでございます。それから、財政調整基金の積立ても行いました。こちらは、7億5千万円ということでございます。
あと、追加の補正ということで8月28日の集中豪雨に対します災害救助費が認められました。こちらが、6029万5千円でございました。具体的には、災害見舞金として床上浸水に対して1戸当たり5万円の支給をいたしました。あと、その他施設修繕ということで、JR木曽川駅が完成したばかりでございますが、水の被害に遭ったということで、その修繕費とか道路復旧工事、土のうの設置ということで集中豪雨に対する災害救助費として総額6029万5千円の追加があったということでございます。次に、その他の主な単行議案を3つ程ご紹介申し上げておきます。
まず、1点目はいちのみや応援基金の設置管理条例でございます。これは、ふるさと納税の一環として設置をいたしたものでございまして、一宮市を応援しようとする人々からの寄付金を財源にいたしまして、魅力あるまちづくりの促進を図っていこうということで、制定されたということでございます。
 それから、2点目は先程市長からの挨拶にもございました病院事業の設置等に関する条例の一部改正だとか、病院事業会計の重要な資産の処分など議決がされたということでございます。
それから、3点目は落書き防止条例ということで、こちらは議員提案でもって落書き防止条例が制定されました。地域環境の美化を促進しようというものでございまして、今後罰則規定を定め、来年4月から施行いたす予定となっています。以上が主な議案ということでございます。
それでは、ここで8月末の豪雨の被害状況と豪雨に対する支援制度について、お手元に資料がございますので、これに基づいて、総務管理課長からご説明をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

【総務管理課長】
平成20年8月末豪雨における災害対策本部の活動、及び被害状況等についてご報告いたします。
気象等の状況は、8月28日午後9時40分に大雨・洪水警報が発表され、第2次非常配備とし災害対策本部を設置、午後10時45分には第3非常配備に切り替え、全ての部で体制を整えることといたしました。
午後11時5分に日光川戸苅において出動水位に達し、翌29日の午前0時35分には千間堀川の下浅野約100世帯の避難準備情報が発令され、午前1時55分には五条川の伝法寺・五日市場、青木川の小山・下浅野にも避難準備情報が発令。
また、午前4時45分には五日市場の170世帯と下浅野の110世帯に避難勧告が出されました。
29日午前7時27分に大雨警報が解除、午前9時20分には洪水警報が解除されましたが、同日午後1時6分に再び大雨・洪水警報が発表され、翌30日午前3時1分に解除、3時30分に災害対策本部を廃止したのでありますが、被害状況の調査をその後も続けたところであります。
お手元に配付の資料のとおり、被害の状況は、全市で住宅の床上浸水が301件、床下浸水が1,343件、住宅以外の家屋で413件の浸水被害がありました。特に、被害の大きかったところは、床上浸水では富士連区が68件、今伊勢町連区が64件、大和町連区が35件となっております。尾西地区では床上浸水は小信中島連区と三条連区で1件ずつの合計2件であります。
これらの被害に対する市の支援制度としましては、主に床上浸水があったところに対して様々な支援制度があります。資料にありますとおり、床上浸水につきましては、1世帯5万円の見舞金が支給されます。また、水道料金等については、被災日から初めての検針に係る2カ月分の水道料金及び下水道使用料を免除、一般廃棄物の搬入料金の免除もあります。市民税、固定資産税、国民健康保険税は、条件により一定額の減免措置があります。そのほかにも、後期高齢者医療保険料、介護保険料、保育料等の減免を行っています。
さらに、他の団体の制度として、愛知県が1世帯1万円の災害見舞金を支給しております。

【尾西事務所長】
 9月定例市議会の報告等ということで、合わせまして8月28日の豪雨等の被害状況とそれに対する支援制度についてご説明申し上げました。それでは、一括ということでございますので、続きまして(2)の新市建設計画の土木事業についてご説明させていただきたいと思います。まず、旧尾西市に関連します土木関連の県事業としましては、4事業ほどある訳でございまして、前回の6月地域審議会で新濃尾大橋の架橋事業、北尾張中央道の建設事業についてご説明申し上げまして、順調に進んでいる旨説明させていただきました。
 本日は2点ございまして、日光川の3号・4号の放水路整備事業と名鉄尾西線の玉ノ井方面の鉄道高架事業についてご説明させていただきたいと思います。資料ナンバー1をご覧いただきたいと思います。この日光川放水路事業といいますのは、日光川流域の洪水対策として、日光川の水をショートカットして木曽川の方へ、放流する事業でございます。左側の黒線が4号放水路ということになっておりまして、こちらはすでに17年度に完成をいたしており、平成20年度から供用開始ということでございまして、すでに先程申し上げました8月末の豪雨にもこの4号放水路を使って木曽川に放流したということでございます。
右側の赤い線が3号放水路でございまして、こちらが現在工事中ということで、21年度完成に向けて工事を進めているということでございます。放流の量は日光川から3号放水路へ、水は毎秒30トンでございまして、自然流下でもって広口の池の方に落とし込んでいくということでございます。この広口の池で、一旦止めて、ちょうど北の方からきております2級河川の領内川、これも県の管理でございますけど、領内川の水と合わせまして、毎秒55トンを4号放水路で木曽川に流し込むということでございます。これらは河川事業で行っている事業でございます。この他に国営の灌漑排水事業と言いまして、通称5号事業と呼んでいますが、こちらは、すでに平成9年度に稼動してございまして、3号・4号と平行して埋設管が入っており、この5号の灌漑排水事業でもって、日光川から水をとって広口の池に出しております。これが毎秒20トンということでございます。
従いまして、日光川から3号と5号で合わせて50トンの水を広口の池へ流し込んでいるということで、次に広口の池から5号の灌漑排水事業で木曽川に流し込むのは、こちらも2級河川の領内川の水をとりまして、35トンが木曽川の方へ広口の池から5号放水路でもって流し込むということでございます。そして、広口の池から木曽川へは、4号で55トン、5号でもって35トンで合計毎秒90トンの水が木曽川の方へショートカットして流れ込むということでございます。旧尾西市は上流部の市街化区域で準用河川の整備を積極的にいたしまして、準用河川の水がこの日光川に流れ込むということでございます。この準用河川の整備と三条ポンプ場が平成12年度に完成して稼動しており、小信ポンプ場が現在、西萩原で調整地の工事中でございまして、これも今年度に完成するということでございますので、3号・4号も完成いたしますと一段と上流部の治水対策、あわせて下流部の治水対策にも大きく貢献する事業でございます。総事業費はトータルでポンプ場も含めまして、約400億円ということで伺っております。県事業でもって進められている事案でございます。以上が日光川放水路事業計画の関係でございます。
 それでは、引き続きまして名鉄尾西線の玉ノ井方面の鉄道高架事業についてご説明申し上げたいと思います。資料ナンバー2をご覧いただきたいと思います。見ていただきますように開明地内は非常に都市計画道路が輻輳している状況になっております。まず、東西線の方を見てみますと、北の方では北尾張中央道が、まだこれから先でございますが、4車線で幅員が23メートルの道路が計画されているということでございます。これは、木曽川高校からずっと東へ続く道でございまして、開明駅を通って行くルートでございます。それから、その南に小信高野島線というのも開明地区に計画されている都市計画道路ということでございます。これが東西線でございます。あと、南北線の関係では、まず西の方からですが奥西御堂線というのがございます。こちらの道路は、ちょうど県立尾張病院から来るルートでございまして、すでに福森の辺まで完成を致しておりまして、ここから北の方まで通ずる計画道路でございまして、篭屋の尾西信用金庫の西側を通って、高野島地区、奥町へと抜けて行くルートでございます。こちらは、2車線の道路で幅員は12メートルの道路ということでございます。それから、中ほどに西尾張中央道というのが走っておりますが、こちらはすでに完成をいたしている訳でございまして、問題は名鉄尾西線との踏切渋滞があるということで、ここに信号設置の問題が今発生しているということでございます。その東でございますけども、黄色の線で図示してございますけども、こちらは木曽川馬引線でございます。こちらは、都市計画道路の見直しを今進めておりまして、廃止の方向で手続きをとっております。この木曽川馬引線の廃止変更案を含めまして11月1日の広報で尾張西部都市計画道路の変更案の縦覧を掲載させていただいており、その後、所定の手続きをへて来年3月には廃止の告示をするということでございます。
このように開明地内はグリッドパターン状に都市計画道路が走っており、このグリッドパターンを崩しているのが、名鉄尾西線と並行して走っています奥末広線という都市計画道路でございます。こちらは計画では幅員12メートルの2車線ということで、現行はまだ8.5メートルですけども、12メートル道路にする計画でございます。それから東海北陸自動車道の側道となっている県道萩原三条北方線も斜めに走っている状況でございます。このように都市計画道路が輻輳している開明地内の状況の中、東海北陸自動車道の尾西インターチェンジが平成10年の2月20日に開通をいたしました。
その後、一宮ジャンクションはその年の平成10年の12月13日に開通したということでございまして、このような状況の中、この一帯をどうしていくかということで、平成9年度に「鉄道高架及びインターチェンジ周辺整備基本構想」というものを作りました。その基本構想を基にして平成10年度から11年度にかけて、地元の方に説明会や懇談会に入ったのですが、なかなか地元合意が得られなかったという経緯の中、今日に至っているということでございまして、いずれにしましても鉄道高架事業というものをまちづくりと一体的に進めることが必要だということでございます。具体的には今後区画整理事業をどう立ち上げていくかというのが、この地域の課題ではなかろうかと思っております。
ターゲットとなるのは西尾張中央道の東側のインターチェンジ周辺で、この地区の区画整理事業の立上げが大きな課題ではなかろうかと思っております。そのような状況の中、すでに名鉄尾西線の森上方面の苅安賀地内でございますが、こちらも西尾張中央道の踏切あたりで、ボトルネックになっている状況でございまして、こちらの鉄道高架事業が先行して進んでいる状況でございます。苅安賀地内の鉄道高架事業は、県事業でもって平成22年度から事業着手に入る予定であるということでございます。以上、私からは日光川3号・4号放水路整備事業と名鉄尾西線の鉄道高架事業の実情を説明させていただきました。ご審議の程よろしくお願い申し上げまして、説明を終わらせていただきます。

【吉田会長】
 はい、ありがとうございました。只今9月の定例市議会と8月末の集中豪雨に関しての報告、それから議題(2)の新市建設計画の県土木事業の報告等を説明いたしました。これから、審議に入りたいと思いますので、質問のある方はご発言をお願いいたします。

【橋本委員】
 尾西インター周辺のまちづくりということで、所長もご存知の通りだと思うのですが、以前猛烈に運動をやりまして、あそこを何とかしたいということでいろいろとやった経緯があります。南の方、それから高野島地区においては、特にみなさんがそれはいい事なので、ぜひということで推し進めた経緯がありますけれども、説明会において猛反発される方が2~3人みえまして、頓挫した経緯があるのですよ。これは何もインターチェンジを降りたところでねぎや大根もなかろうという、私の勝手な判断でそういう運動を行った経緯があるのですが、その後も反対があると所長さんがおっしゃったけれど、その後そういう話はあるのですか。

【尾西事務所長】
 私ども説明会に行った時に、地元の皆様方の反対意見の理由としまして、この地域というのは蘇東耕地整理と土地改良で2回圃場整備をやっておるということと、当時減歩率がどれくらいか計算しましたところ、40%近い数字が出たということで、地元の地権者の皆様方は到底、区画整理事業の立上げなど難しいという意見が多数占めておりました。もう一つは引続き農業をやっていきたいという方の意見も多数みえておりまして、そのようなことで前へ進めなかった、頓挫したという経緯があったということでございます。
また、その後、地元からも何とかしてほしいということもありませんし、私どもとしましても今、新市の中で、先程も申し上げました様に苅安賀の方を先行して、できるところからやっていきたいということでそちらの方に入っているということでございます。

【岡田副会長】
 結局、尾西線の高架は必要であるということは、よく分かります。迂回をして非常に面倒なんです。高架にしなければいけないと、前から言われていました。それでは今、言われたように区画整理をやって高架にするのか、どうするのでしょうか。

【尾西事務所長】
実は、鉄道高架にしますと当然、開明駅というのは橋上駅で、上に作らなければいけない、そうすると周辺の整備も必要になってくるということで、私どもも尾西インターチェンジ周辺開発と一体的施工となる鉄道高架事業を考えているのでございまして、事業主体である県の意向も、まちづくりと一体的に鉄道高架事業をやっていくというようなスタンスで進めたいということでございます。

【岡田副会長】
当然、そうでなければいけない訳ですが、ただ今区画整理をやろうとしているけれども、過去に東海北陸自動車道の用地買収で、この地区は非常に高い地価が出てしまった。そこで減歩率が4割も出てしまうと、簡単にそれではやりましょうという声は出てこない。出ないというと今度は高架ができないということになって、一体で本当にやれるのだろうか。それは理想としては、やらなければいけないということは分かるけれども、実際には難しいのではないかと思うのですが、何か打開するような考えはあるのでしょうか。

【尾西事務所長】
 先程も申しましたように、名鉄尾西線だけを高架にすると、開明駅も当然、今申し上げましたように橋上駅をつくらなければいけない。そうすると、いわゆる駅前広場ですが、当然そこら辺も調整区域でございますので、いろいろな店ができたりするようなポテンシャルの高いような形にしなければいけないということになってくると、当然一体的施工ということで、県の方も言っている訳です。区画整理事業の範囲を狭くしてやっていくというのも、一つの方法かもしれませんけども、そこら辺は狭い範囲での区画整理事業の立上げはどうかというのも選択肢の一つになろうかと思っておりますので、その辺りはまた県の方と詰めていきたいと思います。

【臼井委員】
実際は広くやろうと思っても無理なのだから、一周辺だけの区画整理に留めて高架にする、そういう方向で進めないとできないのではないかと私は思います。今おっしゃたように、そういう方向でもいいから、一つ早く実現するようにお願いしたい。

【橋本委員】
それに関してですが、東海北陸道建設当時から、私はお手伝いさせていただいているのですが、調整区域で田んぼの中を走っていく電車を何でむやみに高架にするのか、また、名鉄側はむしろ一宮駅から廃止にしろというぐらいの状況なのに、そんなものはとんでもない話だと、何回も言われた経緯があるものですから。
もしできればこんなありがたい話はないとは思いますが、先程申し上げたように、近辺一帯を区画整理して云々というときに、猛烈に矢面に立ってしまって。僕は何とかして進みたいと思ったのですが、その当時、道路公団もそういう計画があるのだったら、一箇所ある地下道をどういうふうにでも変更しても良いとまで言ってくれましたが、当時は猛反発をされた経緯があります。
今は状況が変わっていいかもしれませんけども、できればありがたい話です。ものすごい交通の障害になっていますよね。側道を走ってみるとよく分かりますが。

【中島委員】
8月の集中豪雨の災害状況が載っておりますが、尾西地区の被害が少ないのは、尾西地区に降った雨の量が少ないのか、下水道整備が進んでいるのか、どういうことなのでしょうか。

【尾西事務所長】
 実は、先程少し申し上げたのですが準用河川というのがありまして、準用というのは河川法に準用するという河川でして、これは市が管理する河川で、これが旧尾西市内に13本ほどございます。そのうち、8本程が100%改修が終わっておりまして、準用河川が全て日光川に流し込むような河川をつくってございます。以前は、小信地区の一部でいつも水に浸かったということでありましたが、今回はたまたま1件入っているのですけど、これは時間雨量が想定を超えるとオーバーフローしてしまう訳で、時間雨量70ミリとか、それぐらいまでいっていたものですから、それぐらい降りますとどうしても小信川の水がオーバーフローして、起工業高校の近辺が水に浸かったというのが、今回の報告で1件入っているということでございます。篭屋も1件入っているのですけど、こちらは水路の立て切り板の関係で、水に浸かったという状況であります。時間雨量50ミリにしっかり対応できる体制は、準用河川の整備でもって終わったのではなかろうかなということは思っております。

【市長】
 東海豪雨の時に、西枇杷島辺りが大きな被害を受けたものですから、一宮市はあまり報道でも取り上げられなかったのですが、かなりの数の被害が出ておりました。今回は岡崎で非常に被害が大きかったものですから、これもまた向こうへ焦点が当たっておりましたが、数からいくと東海豪雨に匹敵するぐらいの床下、床上浸水が今回も発生しております。
東海豪雨と比較してお話ししますと、まず降り始めから降り終わりまでの総雨量については、東海豪雨の時には297ミリでした。今回は227ミリでして、今回の方が70ミリ程トータルの雨量は少なかったことになります。
ところが、1時間に降った雨の量、つまりどれだけ集中して降ったかというところを見ますと、東海豪雨の時には1時間の最大雨量は61ミリでしたが、今回1番多かった千秋地区では、千秋消防出張所の実測で110ミリ降っており、約倍近く降っています。瞬間雨量では、120ミリと言っておりましたが、あれはアメダスの情報であり、私どもの観測所で実際に測った数値では、110ミリということになっております。
現在、市内に9カ所であったと思いましたが、東西南北・中心部と細かく観測地点が設置されており、それぞれで測定するわけですが、西の方は降ってはいるのですが比較をすると割りと少なく、やはり、南・東・中心辺りが多かったようです。
地区により結構20~30ミリぐらいの差が出るものですね。雨量としてはそういうことでございます。
あと、特徴的なことは、東海豪雨の時には堤防が破れる、いわゆる破堤が3カ所あり、堤防を溢れて水が出てくる越水も68カ所ございました。被害が重かったのは丹陽町連区の南の方、それから千秋町連区の一部も非常に多かった訳ですが、ほとんどが外水といいまして川から溢れた水で被害に遭うという状況でした。
今回の8月末豪雨では、破提、越水はゼロでした。川からは水は1カ所も溢れておりません。全部、内水氾濫と申しまして、街中に降った雨が行き場がなく、下水から溢れてご迷惑をかける、こういうタイプの被害であった訳です。
総数からみますと、東海豪雨の時より今回の方が床上の件数は多いのですね。ところが、同じ床上でも畳が濡れる程度からタンスが沈む程度など、その深さにはいろいろありまして、東海豪雨の時には深い床上浸水が特に丹陽町や千秋町で多く発生いたしました。本当にその地域の皆さんには、生命の危険を感じるような水が出た訳ですが、今回はそれ程の深さではございませんでした。件数は多くありましたが、1件1件の被害は比較的小さかったといえると思います。
先程、少し紹介がありましたけれども、例えば富士連区で、今回68という非常に多い床上が発生しておりますけれど、東海豪雨の時にはこの地域は1桁の床上浸水でした。競輪場を中心とした地域一帯が富士連区ですが、蛇足で申し上げれば知事さんのお宅がそこにありまして、駐車場にあった車2台が水没し、エンジンがやられてしまい、一度に2台を替えるのは大変だからとりあえず1台を替えるということを、この間言っておられましたけど、知事さんのお宅ですら、車が被害を受けるというようなことが出ております。
それから今伊勢町では今回64件の被害が出ておりますが、ここも東海豪雨の時には床上はゼロでした。逆に、千秋町は東海豪雨の時には、床上がたくさん出たのですが今回はゼロでありますし、丹陽町も今回は9件の床上ですが、東海豪雨の時には100件以上の床上が出ておりました。発生する地域も随分様変わりしているということでございます。
町の中には大江川という用水が流れておりまして、桜並木で皆さんご存知かと思いますが、あそこも大雨が降ると必ず溢れる川であったのですが、今回、ここも大丈夫でした。現在、稲沢の方から改修が進んできておりまして、ちょうど川下の改修が終わったところに雨が降った訳ですね。水のはけが良いものですから、街中も被害を受けずに済んだということでございます。
日光川もいわゆる一宮女子短大の辺りで、本当に溢れる寸前までいったのですが、何とか溢れずに済みました。あと1年半程で、先程ご紹介いたしました3号放水路ができますので、そうすればより安全度が高まるというように思います。また、旧尾西の小信中島地区も心配な地域の一つではありますが、小信調整池ができますと相当安心感が増すであろうと思っております。もう後しばらくの辛抱でございます。
その間に大きな雨が降らないように念じておりますが、河川改修の方は相当進んでいるということを今回の豪雨で確認できました。後は内水ですね。溢れた水をどうするかということです。田んぼや畑に溜まっていた水の行き場所がなくなった訳ですので、その代わりにどこに溜めるのかということを、下水も含めていろいろな手段を考えながら、これからきめ細かくやっていくことが大事だと思っております。
また個人のお宅でも、ぜひ屋根に降った雨ぐらいはドラム缶に溜めていただけないかと思っています。特にこれから、日光川上流で浄化槽から下水道への転用を進めていかなければいけません。その際、不要になった浄化槽を少し改装いたしますと立派な貯水槽になります。これはドラム缶より何倍もの水が溜まりますので、この水を洗車とか庭の散水に使っていただくと相当ありがたいと思います。そのような場合には補助制度もございます。また、雨水を溜めるタンクや駐車場等を透水性舗装にしていただく場合にも補助がございます。
そういったことも皆様方にお願いして、各家庭でもいろいろとご協力をお願いしたいことも含めて、降った雨を溜めるということをやっていかねばならないというように思っています。雨についてはそのようなことでございます。

【中島委員】
今、市長さんがおっしゃったように、各家庭の浄化槽はほとんど埋めてしまうのですよ。しっかりと市側もPRして、少しでも浄化槽を活用しようということを大いにPRして、埋めたり壊したりしないようにし利用するということを考えれば、ある程度それに対する補助金を出されてですね。それに、これからやられるところ、壊してしまったところはいけませんけど、PRをがんばってもらいたいです。
それと今回の集中豪雨を見ますと、尾西は本当に被害が少ないですけれど、昭和34年の伊勢湾台風、昭和36年の集中豪雨で当時大変な被害を受けた。その当時の市当局それから地元の皆様方が、大変これは先見の明があって、下水整備を完備された結果ではないかと思います。先程所長さんにも言ったのですが、尾西地区だけが雨量が少なかったのか、同じように降っても被害が少なかったのか。
河川整備とか社会基盤整備にお金をかけないと、100年に1回や50年に1回の豪雨で被害に遭った人は大変惨めな状態になる。一度水に浸かったものは、ほとんど捨ててしまわなければならない。買うにしても、何にしても大変なことです。そういうことを思う度に、こういう下水整備がいかに必要かということで、早く整備を進めなければと思うわけです。尾西はおかげさまで、一部小信と三条に床上浸水があったのですけれど、橋本さん篭屋の方は特に低かった所だったのですかね。

【橋本委員】
 道路からは少し低いです。先程も言ったように水路を止めて、それは素人でもできるものだから、結局多少ははけたのかな。お寺のすぐ西側の方です。大分低いですわ。所長も見たでしょう。

【尾西事務所長】
ええ、見ました。あれだけの時間雨量に十分対応できなかったと思っています。

【橋本委員】
 あれでは、正直なところ浸かるなあと思います。不可抗力に近い状態です。それを言ってしまうと、行政側からではそんなことは言えないのだろうけれど、我々から思えばそれは仕方ないとそう言っておきましたが、責任もてないですよ。道路からこれぐらい低いのかなあ。市長さんもおっしゃったように水の行き場がないから、結局道路から水が全部道路をつたって溢れて、治水路があるのでそこへ行こうとするときに入ってくるのです。
ですから、今、会長が言われたとおり、本当旧尾西地区はおかげさまでね。全市にわたっての問題ですから、これからもこういったインフラ整備は、私は絶対必要だと思うのですよ。

【市長】
 どこのレベルを想定するかということなのですね。1時間50ミリという雨はバケツをひっくり返したような雨というように表現するのですが、100ミリを超えるような雨は風呂桶をひっくり返したような雨だと説明します。これは50年に1回どころか500年に1回の雨ですが、最近は10年の内に2回も降るということになっていますので、従来のレベルでやっていては到底受けきれないということになります。
 ですから、少し発想を変えなければいけないのですが、我々は床上浸水だけはゼロにしたいというのが第一目標です。床下浸水は、場合によっては少し勘弁をしてもらわなければいけない。まあ道路に水がかぶるくらいのことはと言ったら語弊がありますが、道路も場合によっては貯水池や遊水地も整備しているというものの、道路をカラカラにするということは不可能ですので、ある一定の時間は道路に水が溢れてもこれは勘弁いただきたいと思っております。

【橋本委員】
 先程、会長さんが言われた、家に降った屋根の水や雨水というのは、私はそういうつもりではなく、庭の水まきに水道代がもったいないと思って、大きなタンクを作って屋根の水は全部貯水しています。それが幸いするというのか、よく考えると経済的ですね。お金に関係する話ですから。

【市長】
 どのご家庭でもそうやっていただければ、大分助かりますね。お金の話をしますと、やはり小信調整池のようなタンクを造るよりも、各ご家庭にそういうものをお願いする方が割高なのです。一戸あたりつくるのにいくらかかるかという計算で考えると、ああいう大きな貯水槽を造る方が割安は割安なのですよ。しかし、なかなか土地もありませんし、そうあちらこちらにつくる訳にはいかないので、各ご家庭にご協力いただくというのが必要でございます。

【吉田会長】
 皆さん、他に意見はありませんか。
 9月の定例市議会の報告と集中豪雨、そして新市建設計画の県土木事業についての質問がなければ次に進みますが、ありましたらご発言してください。

【吉田会長】
時間も参りましたので、この会を閉めたいと思います。第3回目の開催は12月22日の月曜日、午後1時30分を予定したいと思います。本日はお疲れ様でした。

(午前10時55分閉会)

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