9月号 市の財政 ~未来に責任を持った運営を~
ページID 1030658 更新日 2022年1月14日 印刷
市の財政 ~未来に責任を持った運営を~
消費税率8%→10%へ:幼児教育・保育の無償化
10月から消費税率が8%から10%に引き上げられます。日本全体の税収は年間約5兆円強増えると見込まれており、少子高齢化が進む社会に対応する様々な政策に使われます。少子化対策では約1.7兆円が幼児教育・保育の無償化などに活用されます。
具体的には、10月から保育園や幼稚園などの利用料が無料になります。3歳から5歳までの保育園、幼稚園などに通う全ての子どもたちが対象です。共働きで年収500万円の世帯を例にとると、3歳のお子さんが一宮市立の保育園に入っている場合の保育料は1カ月に約2万円(約24万円/年)でしたが、10月から無料になります。幼稚園も、利用料が1カ月25,700円まで無料になります。
一宮市の財政
市の税収は、市民や企業・団体の皆さまのおかげで平成23年度から7年連続で増えており、ここ2年間は過去最高を更新しています。頂いた税収を元手に、学校のエアコン整備や小中学生の医療費の無料化など、教育・医療・福祉の充実に取り組んできました。
その一方で、一宮市・尾西市・木曽川町の合併(平成17年)以降の国からの支援が終了することもあり、行財政のスリム化が緊急の課題です。平成29年度の予算から、市に裁量がある部分は予算を一定の割合で削減してきました。令和元年度は、前の年と比べてマイナス4%でしたが、結果的には、町内会や商工団体など、市民の暮らしや経済を支える各種団体への補助金についても、この削減の影響が及んでいます。今後は、単に一律の削減ではなく、市の各部署が事業の費用対効果の検証を厳格に行い、事業の「スクラップ・アンド・ビルド」を改めて徹底することで、メリハリある予算編成につなげていく方針です。
「受益者」の負担を見直し
楽観できない財政状況の下、収入を確保する策として各種の行政サービスや公共施設の利用者にお支払いいただく負担額の見直しを検討しています。
行政サービスの費用に対して、サービス利用者が負担する額が少ない場合、足りない分は皆さまの税金などで補うことになります。これは一部の方に税金が偏って使われている状態であると見ることもできます。物価変動や費用の増減を利用者の負担額に反映させることは、公平性の観点からも重要なことだと考えます。
見直しに当たっては、基本的な方針を定めつつ、各サービスの個別事情や他市の水準も含めて検証します。例えば、放課後児童クラブの利用料では、一宮市は月額3,500円ですが、県内市の平均は約6,000円、同規模市の豊橋市や岡崎市では7,000円です。夏休みは数千円の追加負担を求める市も多い中、一宮市では求めていません。
また、住民票の写しなどの交付手数料は30年以上も200円のままなので、改定を検討する一方で、コンビニの機械での交付は、その普及による将来的なコストダウンと利便性の向上をねらい、現行の50円割引から、さらに割り引くことも検討します。
令和3年度の中核市への移行など課題はたくさんありますが、持続的かつ責任ある行財政運営を行い、将来に向けて豊かな市民生活を守っていきたいと考えています。
「2019(令和元)年9月号 広報一宮」 掲載
※記事中の内容・数値などは掲載時点のものです。
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