9月号 シン学校プロジェクト

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ページID 1057001  更新日 2023年9月1日 印刷 

小中学校の施設、ずいぶん古くなりました

 市立42小学校、19中学校のうち、令和5年4月現在、建築から60年以上の校舎がある学校は計23校もあります。その一方で、平成23年に南部中学校の北舎が建築されて以来、もう12年も新しい校舎の建築はありません。建設物の老朽化の度合いを示す減価償却率でも、分野別で小中学校が一番高くなっており、小中学校の校舎の更新は、待ったなしの課題です。
 そこで、教育委員会に私から「シン学校プロジェクト」を提案しました。シンをカタカナにしたのは「新」のみならず「進」「真」にかけて、単なる老朽化に伴う改修工事ではない事業として位置付けたからです。

令和3年度の分野別の減価償却率の比較


新時代に合うように分野も超えて幅広く検討

 とはいえ、今すぐ建設計画を進めても、設計・解体・建築で最短6年はかかりますので、まずは築70年を超えている建築物としての機能に疑問が持たれるような施設から、建て替えを検討します。
 一方、少子化が進み児童生徒数が減少する中で、単に古くなったものを同じように新しく建て替えるべきかというと、そこには疑問が残ります。新しい時代に合うように、今の通学区域の在り方も含めて検討が必要な地域も出てくるでしょう。さらに進んで、教育だけに特化することなく、保育園の合築や、地域に開かれた公民館や体育館としての機能を学校敷地内に集約していくという考え方もあります。分野を超えた合築には、国の支援が手厚くなる方針(補助率3分の1→2分の1)も出ています。
 市としても、これからの時代に合うように幅広く検討したいと考えており、市民の皆さんから意見を出していただける機会を設けます。

10年間を視野に入れた計画を

 校舎の更新費用は一校舎あたりざっと15億円、学校全体を更新すると30億~50億円かかります。これを何回も繰り返すことになりますから、まさに気の遠くなるような費用です。
 「シン学校プロジェクト」を進めるにあたっては、コロナ禍を乗り越えながら積み立ててきた公共施設整備等基金が80億円ほどあり、これを活用する予定です。しかしこれだけでは足りませんので、市の借金である市債を発行し、さらに、国の補助金や地方交付税などの国の資金を活用していく必要があります。この取り組みは、未来の一宮市のために必要な投資であり、今がそのタイミングだと考えています。
 まずは令和6年からの10年間を見据えて「シン学校プロジェクト」を進めていきますが、これだけでも総額150億円以上の費用がかかると見込んでいます。

まずは検討スタート!  の集まりを

 9月議会に、こうした検討を進めるために必要な予算案を提案して、皆さんの同意を得たうえで事業を進めていく考えです。
 この秋には、検討を始めるキックオフの会議を予定しています。この会議では、全国の事例を紹介したり、市の学校施設や地域が抱える課題の一例も話したりします。新しい時代に合ったそれぞれの地域づくりを改めて考えるきっかけにもなると思います。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。

古くなった校舎の写真


 

「2023(令和5)年9月号 広報一宮」 掲載
※記事中の内容・数値などは掲載時点のものです。

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