8月号 いまどきの ” プール ”
ページID 1067294 更新日 2025年8月1日 印刷
酷暑が日常となった時代
現在の日本の夏は、かつてとは大きく変わり、体にこたえる厳しい暑さ「酷暑」が日常となりつつあります。夏の風物詩だったプールや小中学校での水泳授業も、異常気象の影響で近年は大きく様変わりしています。梅雨明け前の6月から気温が30℃を超える日も珍しくなく、天気が良いとプールサイドのコンクリートは40℃を超え、危険なレベルに達します。児童・生徒がやけどを負う恐れや熱中症のリスクを考慮し、気温、湿度、日射・輻射など周辺の熱環境を総合した指標である「暑さ指数(WBGT)」を基に、安全確保のため水泳授業を中止する日もあります。
小中学校のみならず、公園などにあった市民開放プールも、酷暑などにより利用者が年々減少していました。2019年にはピーク時のわずか16%の利用者数となったため、見直しせざるを得ない状況となり、2022年4月に廃止しています。
水泳の授業はスイミングスクールで
小中学校のプールは、昭和の高度経済成長期に建築されたものが多く、随分古くなってきました。プールの改修・再整備には1校当たり2億5千万円ほど、水道料金や維持管理費は水泳授業のある2カ月間で1校当たり120万円ほど必要です。プールの管理には、毎朝の水質検査による水質の管理や危険箇所が無いかの確認などで、先生方にも多くの負担がかかっています。これらを踏まえ、昨年度からは民間の力を借りて、スイミングスクールで授業を行うことを試験的に開明小学校から始めました。今年は開明小学校を含む5校の小学校が、スイミングスクールで授業を行っています。プロの指導を受けられるので、子どもたちにも好評な上、プールの維持管理に係る業務が無くなることで、先生方の働き方改革の一助にもなっています。
一宮市温水プールは建て替えに向けて
市営で2カ所ある室内の温水プールのうち、エコハウス138は2001年開業ですが、一方、丹陽にある一宮市温水プールは1984年開業で築41年が経過し、施設の老朽化が進んでいることから、2026年3月に閉館します。長年にわたりご利用いただきました皆さまに感謝を申し上げます。
一宮市温水プールを閉館した後は同じ場所で、設計・建設からプール事業の運営まで、民間の力を活用する民設民営方式による建て替えを目指しています。現在、事業者の募集を行っており、多くの民間企業に参加していただきたいと思っています。従来の形式にとらわれない「民間ならでは」のアイデアでプールが生まれ変わり、幅広い世代の方々に喜ばれる市民プール事業を担っていただけることを期待します。
跡地は有効に活用していきます
冨田山公園では、尾西プールの跡地を利用し、親子連れなど幅広い世代に楽しんでもらえるように、レクリエーションの広場や雨や夏の日差しを避けて遊べる施設などを検討しています。また、民間事業者を募集し、新たなアイデアやノウハウを生かしたサービスの提供も予定しています。国の「かわまちづくり支援制度」も活用し、新たな水辺拠点として一体的な整備を行い、レジャー観光の発展とにぎわいの創出に力を入れていきます。
真清公園プールの跡地については、地域の皆さまの意見を取り入れながら、普段はベンチとして利用できる「かまどベンチ」や既設の井戸を活用した手押しポンプなど、災害時に役立つ機能を持った新しい公園の整備を計画しています。今後は、平島公園のプール廃止後の有効活用についても検討してまいります。
「2025(令和7)年8月号 広報一宮」 掲載
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