5月号 市民の皆さまが健康に過ごせるように
ページID 1014089 更新日 2022年1月14日 印刷
4月から新しい年度がスタートしました。一宮市の新年度の予算には、いろいろな重要な柱がありますが、今回は市民の皆さまの健康を支える「医療」に関するものを中心に紹介します。
新しい施策の目玉として、子ども医療費の無料化がありますが、これに合わせて受給者証の裏面に「かかりつけ医・歯科医・薬局」を書く欄を設けました。日頃から体調管理や病気の治療・予防などに関して、身近な医療機関との信頼関係を築いていただくことは、子どもに限らず利用者と医療機関のお互いにメリットがあります。こうした信頼関係によって、休日や夜間に緊急性のない軽症患者が救急外来を受診する、いわゆる「コンビニ受診」と批判されるようなことが避けられ、医療費の適正化につながることを期待しています。
また、新年度予算では市民病院についても数々のプロジェクトを盛り込みました。まずは駐車場ですが、病院の北側にある約1,200平方メートル(上図で斜線の位置です)を整備します。この駐車場は40台以上のスペースがあり、病院玄関まで近い便利な駐車場となります。この駐車場が整備されれば、市民病院の駐車台数は合計600台を超えることになります。
くわえて、収容スペースが最大の第3駐車場からは、病院玄関まで送迎バスを運行していますが、今年度後半には、もう1台バスを増やします。これによって運行間隔も15分から半分の約7分にまで縮まり、お待ちいただく時間が減らせます。
さらに病院の南側には、新しい病棟の建設を予定しています。約2,800平方メートルの用地に、1階が駐車場、2階に化学療法室を中心としたがん診療センター、3階にハイブリッド手術室、心臓カテーテル室、集中治療室(ICU)、4階に結核・感染症病棟、5階に緩和ケア病棟を配置する予定です。
ハイブリッド手術室は、主に心臓や血管のカテーテル治療を施しながら、必要に応じて、それらの外科的手術にも対応できる最新の施設です。カテーテル室、手術室の二つの機能を併せ持つという意味で、ハイブリッドと名付けられています。この手術室により、患者への身体的負担が軽く、難度の高い血管の病気を、より安全に治療できるようになります。
緩和ケアとは、がんと闘う治療を目的とした医療ではなく、痛みなどの症状を和らげることを目的としています。がんに伴う身体的・精神的苦痛を和らげ、患者や家族の療養生活を支えることを目指した治療です。
ハイブリッド手術室、緩和ケア病棟の両施設とも、一宮市と稲沢市で構成する尾張西部医療圏に現在はないため、市民病院のプロジェクトが初めての取り組みとなります。現在、詳細設計に掛かっているところですが、より質の高い医療を市民の皆さまに受けていただけるよう、建設に向け着実に準備を進めていきます。
誰しも病気にはなりたくないものですが、病気にかかったときは、できるだけ早く健康を取り戻せるように、一宮市としても全力で市民の皆さまをお支えしてまいります。
「2016(平成28)年5月号 広報一宮」 掲載
※記事中の内容・数値などは掲載時点のものです。
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