8月号 これからの「下水道」を考えましょう

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ページID 1015311  更新日 2022年1月14日 印刷 

きれいな水

 市民憲章にもあるとおり、一宮市は木曽の清流にはぐくまれた地域で、きれいな水に恵まれています。そこで、清流木曽川の伏流水のおいしさを皆さんにお伝えするため、ペットボトル(500ml)に詰めた「おりひめ 木曽川が織りなす水」の販売を7月から始めました。災害時の備蓄用などにも、ご利用いただければ幸いです。

「きれいではない水」の処理

 その一方で、昔から「きれいではない水」の処理には、農業用の用排水路を主に利用していました。その後、住宅地や商業地などの都市部では、雨水や家庭から出る生活排水、し尿などを集めて処理するために下水道が設けられました。浄化施設に集められた「きれいではない水」は、きれいな水にしてから川に返されています。

 一宮市では、大正15(1926)年から一宮駅周辺の下水道の整備が始まり、昭和34(1959)年からは独立採算制により経営しています。現在、下水道を利用できる方は全人口の約65%となりましたが、その内、下水道に接続されていない方もありますので、実際の利用率は全人口の半分以下、約46%にとどまります。古い下水道管は80年以上が、昭和30年代にできた東部・西部浄化センターも50年以上が経過しています。老朽化に伴うメンテナンスも必要となっています。

下水道の利用率(水洗化率)の分布図


下水道事業をどうしていくか

 市では、市街化区域の整備をほぼ終了したので、現在は市街化調整区域の整備を進めていますが、人口密度が低いことから一般的に効率は低くなります。
 また、これまで国からの交付金を受けて下水道を整備してきましたが、老朽化や地震対策へ重点が移され、新たに拡張する場合の交付金は減少しています。そのため、予定していた事業も計画の縮小や変更を検討する時期にきています。
 下水道事業の借入額(企業債残高)は約833億円で、26年度は利子を含め約52億円を返済していますが、返済額はこれから増加することが見込まれています。一方、下水道の使用料は、県内38市の中で下から13番目と比較的低く、使用料収入は約23億円にとどまっています。また、税収入がもととなる一般会計からは、名古屋市を除く県内37市の中で一番多い約53億円を繰り入れていますが、その金額は、市税収入の約11%にも相当し、一般会計からの負担も限界にきています。

下水道への支援と市税収入に対する割合


審議会で議論を始めました

 こうした状況から、下水道事業では、職員の削減や業務の委託化を行うなど経費の抑制に努めてきました。また、市役所内の事務室スペースを減らすことで一定の収入を得るなど、経営改善にも努めてきました。もっとも、今後も事業を健全に持続していくためには、処理施設の統合や民間への委託、民間資金活用による社会資本整備(PFI)などの導入を含め、大胆な改革も必要と考えています。

 現在、水道料金等審議会を開催し、使用料の見直しを含め検討しています。また、今後の下水道整備区域の見直しや処理施設の統合などの改革にあたり、パブリックコメントなどで市民の皆さんの意見をお聞かせいただくことがありますので、良いアイデアがありましたら、ぜひお聞かせください。

※文中、統計データなどは、平成26年度の数字です。

 

「2016(平成28)年8月号 広報一宮」 掲載
 

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