12月号 中学校の制服が変わります

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ページID 1043520  更新日 令和4年1月14日 印刷 

気候の変動、変わるライフスタイル

 一宮市の公立中学校では制服として、男子は詰め襟学生服、女子はセーラー服を採用してきました。時代は「昭和」から「平成」、そして「令和」へと移り、気候の変動や、性別に対する受け止め方も変わり、制服についても変化への対応が求められるようになりました。

みんなの制服プロジェクト

 令和2年に立ち上げられた「みんなの制服プロジェクト」は、学識経験者や臨床心理士、繊維技術の研究者、保護者、教員といったメンバーで、

  • 服育の充実 → 表現手段の一つとして考える
  • シビックプライド(郷土愛) → 地場産業としての繊維
  • 保護者負担への配慮 → 購入費用や管理のしやすさ

を三つの柱に検討を進めました。
 児童生徒に「どのような制服が令和の時代にふさわしいか」「スラックス・スカート・キュロットを選択できるようにすることについて」「一宮らしさを一番よく表していると思うのは何か」といったアンケートを複数回実施し、中学生の意見を聞くために「中学生いちのみや夢サミット」や「みんなの制服プロジェクトシンポジウム」を開催しました。中学生だけでなく保護者や教員も参加し、現行の制服について改善してほしい部分などを中心に活発な意見交換が行われました。

小中学校で「投票」

 令和3年、「みんなの制服プロジェクト」委員会と協力メーカーで作成した新制服のサンプルが完成しました。そのサンプルについて、1月「中学生いちのみや夢サミット」で候補を4体に絞り込みました。この4体のサンプルを市内全小中学校(61校)で巡回展示し、その後、各小中学校で「新制服基本デザイン投票」が実施されました。投票に当たり、家庭で親子の話し合いもあり「衣服」や「装う」ことについて考える機会にもなったようです。このように児童生徒や保護者、学校が一緒になって新しい制服づくりを進めることは、近隣の自治体では例を見ない取り組みで、新聞やテレビなど多くのメディアで紹介されました。

投票の様子と新制服のデザインの写真

地場産業への理解とプライド

 新制服は「家庭洗濯可能・ストレッチ生地・はっ水機能・袖の反射材の縫い込み・前合わせ変更可能」を標準としており、子どもの安全・安心やご家庭での管理のしやすさを考慮したものとなっています。
 また、新制服の中には、地元での製造工程を経た「尾州」マーク付きで、現行の制服と同じような価格帯で販売されるものもあります。
 この秋、工場見学やワークショップ、物販などを行う産業観光イベント「ひつじサミット尾州」が開催されました。また「一宮市まちなかウォーカブル推進事業」の一環で、若手社員グループ「尾州のカレント」の皆さんが約100年にわたり受け継がれるシャトル織機(通称:ションヘル)を、駅やまちなかに展示しました。市内だけでなく全国に広く産地の歴史と文化を発信し、繊維産業や尾州産地の周知と地元の活性化につなげています。
 令和4年春、新制服を着た中学生が新たに一宮市の風景を彩ります。こうした変化も子どもたちが郷土への愛着と誇りを深めるきっかけになることを期待しています。

一宮駅コンコースに展示したションヘル


 

「2021(令和3)年12月号 広報一宮」 掲載
※記事中の内容・数値などは執筆時点のものです。

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